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Sheep Ranch

 金曜日から師匠のリンダとともに、彼女のお誕生日パーテーィをおこなうためにサクラメント近くのSheep Ranchに2泊3日の旅行にでかけた。行く途中、Rio Vistaという町で休憩をした。「すごく悲しいお店なのよ」というリンダの謎のことばとともに、「FOSTER'S BIGHORN」という店に立ち寄った。これがなんと、フォスター氏が世界で射止めた動物たちの頭だけのはく製が店の壁中におびただしく飾られているレストランだった!その数、ざっと数えてみても300はある。鹿や、ライオンをはじめ、奥のスペースには、なんと象やキリン、カバ、さいまであるのだ。大きな象の顔の下で、子連れのファミリーが楽しそうに食事をしている姿は、肉をいただかないわたしにとって、かなりの衝撃的光景だった。コーヒーも心なしいつもと違う味わいに・・・。
 感心したのは、どのはく製もとてもよく出来きていたことだ。幸せそうだったり、怒っていたり、悲しそうだったりとどれも驚くほど臨場感ただよう表情をしているのだ。まるで、生きているように・・・。
 店内を見回し、もっとも自分の部屋に置きたくないな〜と思ったのは直径25センチはあるサイの足でつくったランプシェイドだった。

 Sheep Ranchはその名のとおり羊牧場の村だ。数件の家があるが、お店は1軒もなく、古い小屋がひっそりと静かにたたずんでいる。   
 パーティ会場は、静まり返ったメインストリートの突き当たりにある、ゴールドラッシュのころに建てられた古いホテルだった。回り廊下を歩くと、床がギシギシと大きな音をたてる。いかにも西部劇にでてきそうなふるーい木造の建物だ。1軒まるまる借りてしまうのだからスケールが違う。わたしが泊ったのは、2階のピンク色に統一されたとても小さな部屋だった。ねんきのはいったベッドや鏡、壁にかけられた誰かのベルト、色あせたポスターは、何十年もまえから時間が止まったままのようだった。
 ここは、3組のヒッピーカップルが大分前に購入し暮らしていたのだそうだが、いまは貸別荘にしている。リンダは毎年ここで、大事な仲間たちとこころ休まる時間を過ごしている。
 約30人の友人たちが集まった盛大なるパーティは、ホテルにあるバーで大盛り上がりのワインのティスティング大会あり、近くのレッドウッドの森にハイキングありとどれも楽しい時間だった。
 わたしは大人のなかでひとりポツンとパソコンをしている14歳のシャイな少年グラハムに、POOLの対決を申しでた。彼のさびしそうな瞳に日本にいる息子を思いだしていた。お互いに勝ったり負けたりしているうちに、すぐにいい友達になることができた。彼の屈託のない笑顔は、わたしのちょっぴりセンチな気持ちをおおいに回復させてくれた。
 マイペースにふらりと撮影にでかけたり、自由でラフなshort trip。こちらに住んでから、こんなにゆったりと過ごせたのははじめてかもしれない。Thank you Linda,

リンダは写真だけじゃなくお料理もほんとうに素敵なのだ。すべて自分でつくっちゃうのだ。ほんとうになんでもできて、暖かい方なのだな〜〜と、わたしはますます彼女のファンになってしまった。
by artaira | 2004-11-20 03:10
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