ぼくらはみんな生きている

 きのう、ミッションの壁画の作品のコピーライトをもらいにプリシタ・アイズという、壁画を描いたアーティストのコミュニティーを総括している事務所にいった。ミッションの壁画には、すべてアーティストの著作権があり、使用するときには許可がいる。まえから、彼らとはコンタクトをとっていたが、プリントが仕上がり展示の可能性がある作品のチェックをしてもらった。
 ちょうど、オーナーのパトリシアももどってきたので、作品をみてもらった。彼女はミッションに30年も住んでいるという。一枚一枚「これは、〜丁目のアリー(路地)ね」という具合に、ミッションをかなり把握している人なのだ。
 そんな彼女が、作品を見ながら何度も何度も「すごく感動してる!」といってくれた。わたしは、「ありがとう!」といって彼女を見ると、彼女の目から、ぽろぽろと大粒の涙がこぼれていた。「ミッションをこんな風に捉えたのね」と彼女はいった。
 わたしは、「わたしの愛を感じていただけますか?」と尋ねると、胸を手で押さえながら「すごくすごく、こころが感じているわ」と答えてくれた。
 わたしは、正直、予期していない出来事にすごく驚いたが、もちろんとても嬉しくて、わたしの心からも涙がこぼれた。

 ミッションの写真を撮り始めた頃、周りの人はこんな風にいった。
「なんで、ミッションなんか撮るの?」「あの道は、通りたくもないわ」「危ないから、近づかない方がいいわ」

 ミッションは、英語の話せないメキシコ人やキューバンをはじめ、カラードのるつぼである。

 

 人はいつから、人の上に人をつくってしまったのだろう。


 帰り道、運転をしながら、無性に涙が込み上げてきた。

 ふと、小さな頃に歌った歌をおもいだした。
 わたしは、泣きながら大声で、歌った。

 「僕らはみんな生きている、生きているから楽しいんだ。
  僕らはみんな生きている、生きているから悲しいんだ。
 
  手のひらを太陽に透かしてみれば、真っ赤に流れる僕の血潮

  カエルだって、おけらだって、アメンボだって、
  みんなみんな生きているんだ友達なんだ」


  生きているってことは、誰にとってもとても尊いことなのだ。



  大声で歌ってみたら、不思議と心が晴れ晴れした。






 
 
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by artaira | 2005-09-25 18:27
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